【兵庫】ミツカングループは4月27日、2006年度年間業績発表会および工場見学会を、三木市吉川町の大阪ミツカン三木工場で開催した。
業績発表会の中で、ミツカングループ本社の塚崎和彦常務取締役はグループ全体の年間の概況について、「海外部門を含むグループ合計売上金額は1611億円、前年比104%となった。国内グループ合計は1407億円、102%、海外グループ合計は208億円、122%を示した」と説明した。グループ業績について、「経常利益は128億円となり、昨年度よりも20億円の増益となった。原材料インフレ、価格デフレが続く厳しい経営環境だったが、特にチルドと海外の両事業がけん引役となり、グループの業績は増収増益となった。今後は、既存事業においては、刻々と変わる市場環境に合わせ、付加価値のある健康的で利便性の高い新しい商品を開発し市場に届けることで、さらに成長領域へシフトさせたい。多角化の柱であるチルド事業においては、好調に推移している納豆事業を売上規模としても収益面で見てもミツカングループの柱の一つとしてさらに拡大、育成していく」と語った。また、海外事業については、「好調に推移し、ほぼ計画通りの結果を残すことができた。約10%だった海外部門の売上比率も13%程度まで高めることができ、グループの成長戦略である“国際化”を着実に進めることができたものと考えている」とその成果について示した。
さらに、三木工場について、「大阪ミツカン三木工場、ミツカンフレシア三木工場の両工場は、ドライ事業では全国で8カ所目、チルド事業としては4カ所目で、西日本における調味料・チルド各事業の重要な生産拠点となる。調味料事業では計41種の商品の生産が可能で、製造実行支援システムの導入やゾーニング整備による製造環境のクリーン化の実現などにより、お客様に対して価値ある商品をより良い品質でより安定的に供給していく」と説明した。
続いて、各事業カンパニーについて、それぞれカンパニー社長から次のとおり説明を行った。
【ミツカンドライ事業カンパニー概況(家庭用)】2006年度の売上実績は854億円、100%となった。食酢グループは「からだにワンスプーン」キャンペーンを年間を通して実施。サワードリンク提案に集中した結果、「純玄米黒酢」「果実酢」が好調に推移した。その結果、食酢グループ計では268億円、105%の売り上げとなった。ぽん酢グループは、98%と前年割れ。最需要期の鍋シーズンに暖冬という厳しい影響を受けたが、依然、汎用需要は伸びている。そのほかでは、「おむすび山」は苦戦。「つゆグループ」「みりんグループ」「ちらし寿司グループ」はほぼ計画どおりの売り上げとなった。
2007年の取り組みは、引き続き食酢グループで「からだにワンスプーン」キャンペーンを継続するとともに、飲用用途では「純玄米黒酢と梅」「りんご酢としそ」「純玄米黒酢とバナナ」といった3種類のサワードリンクを6月以降テレビCMで提案する。また、ぽん酢グループは、「味ぽんの新基礎調味料化」を目指し、基本政策に「味ぽんの卓上ユース拡大」で春・夏・初秋の3期に分けたテレビCMを投下し需要の拡大を図る。