【松山】四国大手の清酒メーカー西野金陵(本社・高松市、西野武明社長)は9月30日、愛媛県内の有力業務用酒販店を組織化し、PB清酒「伊予山海」を販売する特約グループ「愛媛・和蔵(わくら)会」を発足させた。香川・徳島に続く3県目で、松山市大手町のホテルJALシティ松山で開いた発足会には会員ら約20人が出席。きき酒を兼ねた懇親会もあり、10月10日の本格発売スタートに向けて互いの健闘を称えあった。
和蔵会は、酒販店と酒蔵がともになごみ、繁栄を目指して歩むことを願って命名。3県とも業務用酒販店で、3年前の2004年に香川の「讃水山海」、昨年06年に徳島の「阿波山海」をいずれも特約販売する組織化を図った。今回発足した愛媛の和蔵会は14店(松山8、今治3、伊予・喜多郡内子・宇和島各1)で、▽会長・安高嘉宏▽副会長・安平昌彦▽会計・高須賀誠▽監事・向井忠彰の役員4氏を決めた。
販売する本醸造「伊予山海」(1・8l1620円)は、精米70%の香川県産オオセトでアルコール15-16度、日本酒度6・0、酸度1・4、アミノ酸度1・6。コクがあって喉ごしが良いスッキリした辛口タイプで、商品説明した竹内正樹企画課長は「ラベルも墨文字でシンプルに仕上げた」とPR。1回の発注単位は5ケース(1ケース6本)以上で、1店あたり年間360本以上の販売を目指す。
発足会は、湯浅孝造次長を司会に西野信也専務や秋山孝幸営業副部長が「業務用の価格競争に巻き込まれないよう市場安定を目指す。料飲店とも情報交換し、日本酒の研究につなぎたい」とあいさつ。同社から▽本社=西野寛明常務・山下俊太常務▽多度津工場=西畑成富部長・酒井史朗製造責任者▽松山支店=山内安裕支店長・臼井満販売課長ら幹部が出席。参加者は会則や販売方法、今後の展開などについて積極的に質問し、互いに市場での拡売を期待した。
【愛媛・和蔵会】▽松山市=津田食品(有)、(有)高須賀雅章商店、(株)向井酒店、ワインと地酒の店かたやま、(有)安平酒本店、地酒屋みやおか、(株)安高酒店、馬喰田(ばくろだ)酒店▽今治市=(株)伊藤本舗、白石酒店、白石酒販(有)▽伊予市=玉井酒店▽喜多郡内子町=中岡酒店▽宇和島市=土師(はし)酒店