【大阪】菊正宗酒造(本社・神戸市東灘区、嘉納毅人社長)は、東日本大震災の復興支援を目的とした清酒「日本がんばろう」1・8lパックを、4月20日から発売する。この商品の売り上げの一部(1本あたり200円)を、東日本大震災の義援金として日本赤十字社を通じて寄付する。
1995年の阪神大震災で、震源地に近い神戸市東灘区に本社を置く同社は大きな被害を受けた。しかし、震災後に多くの人からの温かい援助や支援を受け、無事に酒造りを行うことができた。今回の大震災に際し、同社では「日本がんばろう」をスローガンに、少しでも被災地の復興に役立ちたいとの考えから、この商品の発売に踏み切った。
4月7日に大阪市中央区の大阪府商工会館で行った会見で、嘉納社長は「阪神大震災では、当社も酒造記念館の全壊、貯酒タンクの転倒など、多くの被害を受けた。なんとか復興できたのも、商品をご愛飲いただくなど、多くの支援をいただいたおかげ。今回の震災では少しでも被災地のお役に立ちたいと考え、急遽支援に向けた商品の発売に踏み切った。被災された人たちに、少しでも当社の気持ちを伝えることができればと考えている」と商品発売の背景を説明。
また、南海正常務・営業本部長は「まだ、多くの人が厳しい生活を強いられ、仕入れに頭を痛めている人も多いと聞く。“日本がんばろう”のエールのもと、がんばれ東北、がんばれ関東という気持ちで忠実に行動していく」と述べた。
清酒「日本がんばろう」1・8lパックは、参考小売価格1280円(税込)、アルコール度数14度以上15度未満、日本酒度はプラス3、酸度1・3で発売地域は全国。同社は初動半年間で20万本の販売を予定している。