大麦会 大阪の業務用発展に尽力

2011年06月14日

 【大阪】大阪府内の大手業務用小売で組織する大麦会(川西君和会長)は6月7日、同会の創立50周年を祝う記念式典・記念祝賀会を大阪市北区のリーガロイヤルホテルで開催した。同会は、ビールメーカー4社の代表取締役社長をはじめ酒類メーカーの代表ら約100人が出席した。

 大麦会は、昭和36年8月に大阪府内でビールを大量に販売する業務用主力の酒販店34業者が集まって結成。昭和30年代、市場が値引きによる顧客争奪合戦の過熱化が進む中、市場安定を目指す団体として「大阪麦酒の会」、大麦会が誕生した。「相互信頼」「秩序ある繁栄」「共利共栄」の3本柱を信条として、大阪の業務用市場の発展に取り組んできた。

 記念式典では、川西会長があいさつに立ち、「大阪に生まれ50年、会員同士仲良く手を組み今日までがんばってきた。会員同士の結束力の強さを肌で感じている。酒販業界の経営状況は一段と厳しさを増している。しかしわれわれ大麦会は、逆境に耐え、収益力を上げ、末永く繁栄すると確信している。今後も組織を活性化しさまざまな取り組みで前に向かいたい。今日は光り輝く未来への新たなスタートといえる」と50周年の感謝とこれからの大麦会への期待を語った。

 続く来賓祝辞では、ビールメーカー各社の代表が次のとおり祝辞のあいさつを行った。
 泉谷直木アサヒビール代表取締役社長 これからの時代は酒類業界にとって、“信用・信頼”“親近感・親しみ”“新価値・新提案”のトリプルSが大事な時代となってくる。次の50年、次の100年に向けて、大麦会と共に力をあわせて歩んでいきたい。

 松沢幸一キリンビール代表取締役社長 50年の長きに渡り業務用酒類の正常化に取り組んでいただき感謝している。飲食業界を含めお酒の業界は厳しさを増しているが、おいしいビールの与える安らぎ、喜びを味わってもらうために、今後も共に業界発展に尽くしたい。

 寺坂史明サッポロビール代表取締役社長 今回の震災により、改めて学んだことも多く、この経験を今後に活かしていきたい。「消費」や「商売」の“ショウ”の字を「正」として考えることのできる、正しい商売のあり方に協力できるよう共にがんばりたい。

 田中保徳サントリービア&スピリッツ代表取締役社長 日本は大きな震災に見まわれたが、こんな時こそわれわれが元気を出していきたい。過度な自粛をやめ、お客様にお酒を飲んでもらうことで元気を出していく。業務用市場から大いにメッセージを発していきたい。

 第2部の記念祝賀会で、大阪府小売酒販組合連合会の松田武会長は、「当組合と大麦会は、強い絆で結ばれている。適正飲酒の環境づくりや市場安定に向けた取り組みを行う団体として共に歩んでいる」とあいさつした上で、今後も公正な業務用市場を協力して築いていくことを強調した。