【鹿児島】南九州酒販(市原稔社長、本店・鹿児島市)の第49期決算(平成22年4月-23年3月)における酒類売上数量は、前期の5万2166klに比べ4・4%減の4万9871kl、全商品売上高は5・6%減の294億9515万円だった。経常利益は4億3124万円(前期5億2289万円)、当期純利益2億4755万円(同2億8478万円)--で減収減益。「主力商品『薩摩焼酎』も県外市場の減少傾向と隣県で発生した口蹄疫の影響等で業務用市場、観光産業の縮小傾向が消費にも影を落とす結果となった」(同社)。
主な酒類別売上数量(構成比)は、▽単式蒸留焼酎=2万1555kl(43%)で5・7%減▽ビール=1万3058kl(26%)で8・4%減▽リキュール類=6061kl(12%)で18・1%増▽発泡酒=4310kl(9%)で16・2%減▽その他の醸造酒=2779kl(6%)で3・8%増。
事業年度中、「情報発信の強化を図り需要喚起に努めた」。その一環として平成22年10月19日には、福岡市中央区渡辺通1-11-11HKビル1階にパイロットショップ「薩摩焼酎蔵匠」を開店。「今後も特徴を持った卸業者としてお取引先に信頼される企業として活路を見い出していきたい」としている。
同期末現在、発行済株式総数は5万株、株主総数は1815人(前期末比21人減)。1株当たり配当額800円。社員数は前期に比べ2人減の123人(平均年齢44歳)。子会社に運送事業・倉庫業を行う「食品流通㈱」(市原稔社長)がある。